バイクのSTIレバーが動作しない!!・・・どうすれば直る?
函館トライアスロンクラブの高谷会長から十数年乗っていないカンタナルーの26インチバイクが調子が悪いので直して欲しいと頼まれ預かってきた。(今では26インチのバイクを見ることはないですね)
現象としては、STIレバーがフロント、リア共に正常に動作しません。レバーを動かしてもディレーラーが全く動かない。
まずは、長年使っていないので、シフトケーブルを新品に取り換えることにしました。
行きつけのショップで購入
SHIMANOのシフトケーブルセット=1,800円(税込)
・アウター170cm×1本
・ワイヤー210cm×2本
上のグレードもありましたが、会長がトレーニング用に乗るので、これでも充分です。
先にリアディレーラー用から始めます
既存のワイヤーとアウターを外し、新品のケーブルを既存の物に長さを合わせてカット。
カット面が潰れていたらプライヤーで調整し、バリがあって荒い場合はやすりで整えます。
ワイヤーの固定が完了したら、STIレバーを操作してリアディレーラーの動きをテスト。
動きが悪い場合は、ディレーラー部にある調整ネジを回して調整。
動きをよくするためレバーのすき間から潤滑剤を注入しておきました。
ワイヤーエンドを付けて、リアディレーラー側はこれで完了♪
次にフロントディレーラー
リアと同じ手順でワイヤー交換をし、STIレバーのテストをするも、アウター側に動くことは動くのだが、「カチカチッ」というラチェット音がせずインナー側に戻ってしまいます。
「カチカチッ」ではなく「スカスカッ」・・・ウ~ン、ワイヤーが原因ではないのか?!(-_-;)>
潤滑剤を注入してみたが、結果は同じ。
このあと用事があったので、時間切れで今日のところはこれでおしまい。
会長にメールで明日もう一度挑戦してみるが、だめならショップに出した方が良いと連絡。
諦めるもんか・・・翌日再挑戦!
ネットで「STIレバーの不具合」で調べると
STI変速レバーの空打ち
というキーワードで情報が上がっていたので、参考にしてみました。
原因として
①ワイヤーに起因するもの
②STIレバー内のラチェット部分が固着している
この二つがあるようですが、ワイヤー交換はしたので、残るは「ラチェット部分
の固着」です。
長く使用していない場合、ラチェット部のグリスが固まってラチェットがうまく作動しないことがあるようです。
早速、手持ちであったWAKOSの「チェーンクリーナー」と「フォーミングマルチクリーナー」で固まったグリスの除去をしてみることにしました。
作業しやすいように、STIレバーをベルトで固定します。
溶剤を噴射しやすいようにマイナスドライバーで少し隙間を空けます。
①隙間の空いたところから、先にチェーンクリーナー噴射。
チェーンクリーナーはチェーンに着いた頑固なオイル汚れを溶かします。
そのあとフォーミングマルチクリーナーで洗い流します。この泡が水状になり汚れを流します。
②レバーを操作し動作確認。
この①と②の作業を4回ほど繰り返したところ、何かいい感じの反応が出てきました。
インナー側への操作でワイヤーが緩んだので、ここで一度ワイヤーを張り直し。
再度、レバー操作をしたら「カチカチッ」という心地良い音がして、インナーからアウターに切り替わりましたぁ!!\(^o^)/
苦労した分、達成感が大きいです。これで会長に喜んでもらえます。(#^.^#)
溢れた溶剤をウエスで拭き取り、仕上げにSHIMANOのグリスを注入。
本当はSTIレバーを分解してグリスを塗れば良かったんですが、元通りにできなくなりそうなので、まあこれくらいでいいかという感じ(手抜きではありますが)
そのあと、スプレー式の潤滑剤を少し注入しておきました。
ブレーキワイヤーやバーテープ、ボトルホルダー(錆びだらけ)も交換してあげたかったのですが、会長は「とりあえず動けばいいから」という感じだったので、今回シフトケーブルだけにしました。
会長いつもローラートレーニングを黙々とやってましたが、これからは屋外でも気持ちBIKEによく乗れますね!!
【今回使用した製品】